今回は池田市の五月山のふもと、閑静な住宅街にある落ち着いた佇まいの逸翁美術館をたずねました。
関西屈指の大実業家、小林一三(逸翁)の旧邸を美術館に改造した洋館はそのものが美術館。シャンデリアも彼自身がヨーロッパから買い付けてきたものが今も使用されていたりと、その趣味から人となりが伺えます。
当日は「千家のお茶と職家のお道具」と題した展示会が開かれており、数々の逸品に茶人としても知られる一三のコレクションをじっくりと見ることが出来ました。それには事業だけでなく文化的な嗜み・・・文学・美術・音楽などさまざまに心血を注いだ文化人らしい趣味が伺え、ことのほか茶に精通し84歳の生涯で20歳代から収集を始められた書画、陶磁器等のコレクションは重要文化財を含む5000点余りに及ぶと言い、それだけで茶道の奥深さを物語っている気がします。
この優雅な邸には後年作られたテラスがあり、3つの茶室が並ぶ美しい庭を眺めたり、鳥のさえずりを聞いたりすることができます。この庭で静けさの中に身をゆだねる時、ふと、逸翁もこうして心静かに茶を点て、事業のヒントを得ていたのかもしれない、と閃いた・・・今度演奏する曲のヒントを得に、また訪ねてみようかしら。
財団法人 逸翁美術館
池田市建石町7-17 TEL 072-751-3865
http://www.itsuo-museum.com/
池田市建石町7-17 TEL 072-751-3865
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